神戸経済ニュース 編集長ブログ

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議論のタイミング

 神戸市が掲げていた「認知症の人にやさしいまちづくり条例」の改正案が5日に可決・成立したのをうけて、各紙が一斉に報じていたけど、なぜこのタイミングなんだろうか。ポイントは市民税が年400円増税になるという点なのだけど、可決・成立してから「増税に賛否両論」といった記事を書いても、読者は共感できただろうか。「もう決まったんやろ」というのが普通の反応だろう。

 神戸市はもともと増税になることを示していたわけだし、それに対して住民に議論をしてほしいと呼びかけていた。この件に関しては市長も相当な覚悟で取り組んだということらしいし、行政サイドは終始「正攻法」だったように思える。一方でメディアが付いていかなかったのは、なぜだろう。(ちなみに神戸経済ニュースでは認知症がメーンのテーマではないが、財政に関わる話題として9月20日に触れていた)

 賛成する住民が多いのならそれを伝えるのもメディアの仕事だろうし、神戸市だって「なるほどな」という意見が出てくれば中身を修正したかったに違いない。パブリックコメントには629件という、神戸市としては多数の意見が集まったという。他人事ながら、いわゆる社会ネタを得意とするメディアは、もっと議論を盛り上げるタイミングがあったと歯噛みしているに違いない。