神戸経済ニュース 編集長ブログ

神戸経済ニュース(https://news.kobekeizai.jp)の編集長・山本学のブログです

「置き勉」と絵巻物

 いままで教科書や資料集などを学校に置いて帰るのが問題になったり、小学生に持たせるには重すぎるという問題になったりしている意味がわからなかった。子供に昔と同じ分量の紙でできた教科書や資料集を持たせた上で、さらにノートブック型パソコンやタブレット端末を持たせていると聞いて驚いた。そりゃあランドセルは重くなるだろう。そもそも端末でグーグルマップが使えるのに、地図帳とか必要か。なんのために「ギガ・スクール」とかやっているのか。文部科学省教育委員会もPTAも全員アホだな。

 重さのある電子機器を子供に持たせているのだ。文字を書く練習や、筆算の練習のための筆記用具とノート以外、教科書や資料集、ドリルの類はすべて電子化するのが筋だろう。ランドセルの中身がタブレット、ノート数冊、筆記用具ぐらいになれば、重さの問題も置き勉の問題も発生しないはずだ。もっと言えば、忘れ物で叱られる子も格段に少なくなるだろう。すべてタブレットかノートブック型にに入っているのだから。

 たとえばタブレットなら日本の古来の書物である「巻物」は、左から右に巻き取りながら読み進めていく様子を再現するのも容易だ。動画にすればよいのだから。そうなると紙の資料集がいらないことぐらい自然に分かるだろう。なのでギガスクールによって再評価・再発見さる絵巻物なども結構あるのではないか。古代の絵巻物はギガスクールを意識して作られたものまである。たとえば鳥獣ギガとか。

「神戸ABCの旅(13)『M』舞子 」を更新しました

書き入れ時

年末年始は世の中の動きが止まり、原稿を書く時間ができるので、解説記事の「書きどき」です。年末年始には

(解説)スタートアップ支援に変化の1年 改めて「神戸で起業」の意義を問う (2022/12/30)

(解説)神戸市本社の上場会社、日本製麻が値上がり率首位 年間株価ランキング (2022/12/31)

(解説)なぜ神戸は素通りされるのか 景気悪化と大型観光キャンペーン (2023/01/01)

の3本を掲載しました。

あと、宇田川さんのインタビュー「22年のIPO 91社が新規上場、神戸本社の大栄環境に注目・宇田川氏に聞く (2022/12/30)」も、なかなかの読み応えで(自分で言うか)、掲載できてよかったと思っています。

 本当はもっと解説をたくさん書きたいのですが、日々のニュースの記事を書いていると(ついでに年末年始なので事務所に〆飾りをつけたり、事務所のトイレを掃除したり、お墓の掃除に行ったり、年賀状の宛名を入力したりしていると)、原稿を書く時間が削られるので実に残念です。

 神戸経済ニュースの通常の記事は他で読めない記事であってほしいし(なので、見出しの先頭に「【独自】」とか付けないのです)、すべての記事は速報であってほしいし(なので、見出しの先頭に「【速報】」とか付けないのです)、同じ事物を取り上げた記事が他のメディアにも掲載されるようなら、神戸経済ニュースが最も分かりやすくて詳しい記事でありたいと思っています。すべての記事で実践するのは難しいですが。

 そういう観点では、解説記事はほぼ100%の確率でオリジナリティが確保できるので、神戸経済ニュースの特徴になると思うのですが、いかんせん書くのに時間がかかります。事実を伝える記事本文を掲載した後に、短めだとしても分かりやすい解説記事をスパッと掲載できれば神戸経済ニュースの使い勝手が大いに高まると思うのですがね。まあ、なかなか思った通りにはいかないものですな。

 ご挨拶が遅くなりまして誠に恐縮ですが、新年おめでとうございます。本年も神戸経済ニュースをどうぞよろしくお願いいたします。

 

山梨県の事情

 あるBSのチャンネルをみていたら、出演者が山梨県の話をしていて、「甲斐市の取材を始めます」と話していた。甲斐市の取材は「始めます」ではなくて「開始します」が正しいのでは。

 ちなみに山梨県知事は長崎さんという方で、「長崎知事」というと、どこの誰のことか分かりにくく、文脈を追いかける必要があります。みなさんもお気をつけください。

 

サプライズ花火はイマイチ不発か?

 10月3日午後6時ごろから10分間ほど、新港第2突堤から予告なしに打ち上げられた花火を見かけたけれど、誰が何のために打ち上げたものなのだろうか。「神戸市広報」というツイッターのアカウントは「#試し打ちかな」などと、呑気なタグを付けて花火の写真を発信していたが、本当に何かの試し打ちなのだろうか。

 神戸観光局あたりが、神戸観光の日を記念して花火を打ち上げたことなどが想定されるが、反社会勢力が宣伝のために打ち上げた可能性が排除できないうちは、大々的に取り上げるわけにはいかない。それに「おたくが上げた花火ですか」という電話をかけようにも、午後5時半を回ると電話がつながらない場合が多い。

 今年から神戸市は、サプライズで打ち上げる花火に補助金を付けている。100万円を上限に、打ち上げにかかる経費の半額を補助するという制度だ。問題は、なぜかサプライズ花火(事前に広く周知しない花火)しか補助対象でないということ。事前に広く周知する花火に補助はつかないのだ。

 結果として神戸港での花火は(「みなと神戸会場花火大会」の5日間を除いては)サプライズ花火しかなくなる見込み。ハーバーランド30周年で花火を打ち上げるのを事前に周知しなかったのも、補助金がねらいとみられる(違ってたらすみません)。いずれにしても花火を上げるなら補助が出る条件に合わせよう、となりやすくはなる。

 しかし、そもそも花火のような危険なイベントを事前に隠す必要がどれだけあるのか。近くの高速道路を走っていて、花火の大きな音に不意打ちされた人は、思わずブレーキを踏んでしまったりしないだろうか。あるいは花火の近くにいて、時間的にも事前に知っていれば見られたのに、という人にとって見られなかったときの不公平感は大きいだろう。

 それに繰り返しになるが、まともなメディアほど、花火を取り上げるのを見送るだろう。真っ当な組織などによって打ち上げられた花火かどうかを確認するまでは、やはり取り扱いにくい。いつ誰が神戸港に花火を上げるか嗅ぎまわるほど、記者もヒマではない。結局、役所が某地元新聞に頼んで書いてもらうというオチだ。

 都市には「非日常」が必要で、それを何とかして作り出したいという神戸市役所の試みは意欲的ではある。しかし全体の合意で動く役所に「非日常」を作り出す役割は無理がある。都市に活力があれば湧いてくるのが「非日常」だ。非日常を作り出す才能がある人も、ない人も平等に、快適に暮らせるようにするのが役所の役割だろう。

 結婚式の余興などで、どうしてもサプライズでないと困るという場合を除いては、神戸市が補助する花火のスケジュールを全部、公開してはどうか。何度も上がるのが分かっていれば、密集も避けられる。それで花火を楽しめる人が増えるのだから、税金の使い道としても納得度が高まるという気がするのだけれど、どんなもんだろうか。

 

隣の人もきっとサクサカー

 木村カエラsakusakuが1日だけ復活。当時は紙の新聞の仕事をしていて、深夜のタクシーで帰宅すると、ちょうどデビュー前の木村カエラが毎日、屋根の上でぬいぐるみを相手に退屈そうに話していた。やる気がない子だな、と思っていたら20年後、こんなことになっているとは。
 テレビ神奈川の番組なので、神戸在住では見られないのではないかと思っていたが、Tverで見ることができた。ネット社会万歳。