神戸経済ニュース 編集長ブログ

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「置き勉」と絵巻物

 いままで教科書や資料集などを学校に置いて帰るのが問題になったり、小学生に持たせるには重すぎるという問題になったりしている意味がわからなかった。子供に昔と同じ分量の紙でできた教科書や資料集を持たせた上で、さらにノートブック型パソコンやタブレット端末を持たせていると聞いて驚いた。そりゃあランドセルは重くなるだろう。そもそも端末でグーグルマップが使えるのに、地図帳とか必要か。なんのために「ギガ・スクール」とかやっているのか。文部科学省教育委員会もPTAも全員アホだな。

 重さのある電子機器を子供に持たせているのだ。文字を書く練習や、筆算の練習のための筆記用具とノート以外、教科書や資料集、ドリルの類はすべて電子化するのが筋だろう。ランドセルの中身がタブレット、ノート数冊、筆記用具ぐらいになれば、重さの問題も置き勉の問題も発生しないはずだ。もっと言えば、忘れ物で叱られる子も格段に少なくなるだろう。すべてタブレットかノートブック型にに入っているのだから。

 たとえばタブレットなら日本の古来の書物である「巻物」は、左から右に巻き取りながら読み進めていく様子を再現するのも容易だ。動画にすればよいのだから。そうなると紙の資料集がいらないことぐらい自然に分かるだろう。なのでギガスクールによって再評価・再発見さる絵巻物なども結構あるのではないか。古代の絵巻物はギガスクールを意識して作られたものまである。たとえば鳥獣ギガとか。