神戸経済ニュース 編集長ブログ

神戸経済ニュース(https://news.kobekeizai.jp)の編集長・山本学のブログです

神戸ワイン

 神戸ワイン。オリックスを立ち上げた宮内義彦氏が数年前に酷評していたのを見かけたが、その評価の低さは彼の思い込みではないか。神戸農政公社の関係者ですら「確かに昔はまずかった」と認めていた。でも最近の神戸ワインは意外においしい、と思う。この事実を、神戸の人ほど知らない。

 なぜ神戸ワインはおいしくなったのか。神戸農政公社の人が「とにかくたくさん作るのをやめて、おいしいワインができるようにブドウを作ろうと方針転換したからです」と話していた。味が変わるのには、きちんとした理由があったのだ。その話は残念ながら、あまり伝わっていない。

 “不味かったころ”に比べると、ラベルのデザインも大きく変わった。ワインショップで試飲できるワインなどほとんどないので、ラベルのデザインは本当に重要だ。ある友人は「おいしいワインはラベルで見分けることができる」とも。ワインの蔵元と趣味が合うかどうかが、ラベルで判別できるそうだ。

 結構おいしい輸入ワインが2本1000円とかで手に入る時代だから、競争は激しい。作業が丁寧で希少価値もあるとはいえ、価格帯からみて神戸ワインに割安感が乏しいのは、競争上は不利な立場にある。とはいえ、まずは地元で「神戸ワインはおいしい」が定着するように、神戸農政公社にはがんばってほしいです。