神戸経済ニュース 編集長ブログ

神戸経済ニュース(https://news.kobekeizai.jp)の編集長・山本学のブログです

「令和」の印象

 新元号「令和」の典拠は万葉集の梅花の歌三十二首の序文にある「初春の令月(れいげつ)にして、気淑(よ)く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披(ひら)き、蘭は珮(はい)後の香を薫す」だそうです。辞典を引いたところ、令月とは「何をするにも良い月、めでたい月、陰暦2月の異称」(デジタル大辞泉)だそうです。

 気象庁が桜の開花宣言をするかどうかが国民的関心事になるほど文化レベルが高く(これは皮肉でなく、本当にそう思う)、平和な国にふさわしいのではないかと思います。それに、いつも「令月」ということで、何をするにも良い気候であってほしい、そして「和」やかに過ごしたい、という願いが込められているとも読め、災害の多かった平成を経験した者としては切実感があるというかなんというか。過去には天災が起きると改元して、災害が再来しないよう願ったこともあったかと思います。

 天皇が時間を支配するのであれば主権在民になじまない、という議論については「そりゃあそうだけどさ」という印象です。そうはいっても、日本にしかないものだし。普段は(やはり元号は不便なので)西暦を使うわけだし、日本独自の花見はみんなするだろう、という印象です。どうでしょう、どの程度の共感を得ているのでしょうか。